複数あるメイク箇所の中でも、なかなか満足できることが少ないものの一つがアイブロウではないでしょうか。
そんな手強いアイブロウのメイクが楽に、そして失敗知らずになると人気のアートメイクは、これからのエステサロンの有力メニュー候補といえます。
今回は、現在のアートメイクの特徴、アートメイクが医療行為に当たるか否かを巡る見解の変遷、セルフアートメイクの是非、ビーウェイブでスタートした関連講座についてご説明します。
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アートメイクとは
左右揃ったアイブロウをなかなか上手く描けない。気がついたら眉尻だけ消えてなくなっていた…。そんな毎日のメイクの手間や苦労から解放される手段として人気なのがアートメイクです。
「毎朝のお化粧がとても楽」「汗や水で落ちてしまう心配がないから安心」などの声が多く、その人気は今後ますます高まるものと予想されます。
ところで、ひと昔前のアートメイクがべったりと重い仕上がりになりがちだったのに比べ、現在のアートメイクはもっと軽やかな印象になっていることにお気づきでしょうか。
これは、かつてのアートメイクでは真皮の深い部分に色素を注入していたのが、現在では表皮、あるいはせいぜい真皮の浅い部分までしか色素を入れない手法へと変わったのが理由です。
しっかりと色素を注入してばっちりメイクを固定化するというよりは、メイク時に描きやすくするためのベースを軽く整えておくといったイメージです。
色素を注入する位置が浅い分、新陳代謝とともに徐々に色が抜けて薄くなっていきやすいので、適度な濃さを維持するには年に1回を目安としたメンテナンスが必要です。
一見デメリットに感じますが、気分や流行に応じた手直しができるため、アートメイクのハードルを下げることに繋がっています。
厚生労働省の通達とその背景
アートメイクを行うには医師免許が必要との厚生労働省の通達が過去にありました。これは「針先で皮膚表面に色素を入れる行為」は医療行為に当たるという見解が基になっています。
また、国民生活センターにアートメイクに関するトラブルが少なからず寄せられていた状況を鑑みた動きという見方もあります。
実際、この通達に則りアートメイクを提供していたエステの経営者が摘発される事例も見られました。
他にも、暴力団対策法との関係も指摘されています。暴対法に関連した取締強化と併行して入れ墨の彫り師が次々と逮捕されました。
実際、被害届が出されていないにもかかわらず逮捕に及ぶのは異例といえ、アートメイクが「タトゥー/入れ墨の一種」と解釈されて取締強化の対象となった事情が想像されます。
事態を一転させた最高裁の判決
ところが、2020年秋、医師法違反の罪に問われていた彫り師が最高裁で無罪確定となったことにより事態は一転。
判決内容を要約すれば、タトゥーは社会的風俗という一つの文化であり、その施術は医療行為に当たらないと認められたということです。
これに伴い、アートメイクを取り巻く状況も一変しました。
同判決ではアートメイクについての言及こそなかったものの、タトゥーの一種と解釈されたがために、医師免許を持たない者(エステサロン関係者)による施術が問題視されてきたアートメイクも、医療行為ではなくエステでの施術が可と受け止められるのは自然といえるでしょう。
アートメイクはプロにお任せが安心
実は、アートメイクを自分自身で行うのも不可能ではありません。理論上は、必要な道具を手に入れて鏡の前で行えばよいだけです。
しかし実際問題として、難易度が高く、満足の行く仕上がりとはなりにくいほか、さまざまなリスクも考えられます。安心安全な施術のためには、やはりプロに依頼するのがおすすめです。
似合わせ眉の書き方講座
アートメイクの技術を学べるスクールは複数ありますが、まずはメイクレッスンでアイブロウの書き方を習うことが先決です。
ビーウェイブでは、アートメイクの本格的な技術を習得する前の段階に受講するメイクアップ講座として「似合わせ眉の書き方講座」をスタート予定です。
ビーウェイブ主催のエステサロン向けセミナーを、ぜひ積極的にご活用ください。
まとめ
かつてのアートメイクは真皮の深い部分に色素を注入する半永久的なものでしたが、現在では色素を入れるのは真皮の浅い部分までと変わりました。
色素が浅い位置に留まることから色が抜けやすく、年1回程度のメンテナンスの必要はありますが、自然で軽やかな仕上がりが好評で、さらなる人気の高まりが予想されます。
また、アートメイクは医療行為に当たるとの見解でしたが、最高裁の判決を受け、タトゥーならびにタトゥーの一種とみなされていたアートメイクを取り巻く状況は一変。
今後はサロンでの施術もできるとの解釈が広まっていくと予想されます。
こうした流れを受けてアートメイクの技術を習得したいとお考えのサロン関係者の皆様向けに、ビーウェイブでは事前準備講座として「似合わせ眉の書き方講座」をスタート予定です。