「エステサロン開業に向けて資格を取る必要はあるのかな?」「資格を取るならどれを選べばいいの?」と悩んでいる方も少なくないでしょう。
資格を取るためには、時間も費用もかかります。学校などに通う必要があるのかも気になるポイントですよね。
今回は、エステサロン開業に関する資格の必要性や、種類について詳しく紹介していきます。
Contents
エステサロン開業に資格は必要ない!?
日本では、エステティシャンになるための国家資格や免許はありません。エステの経験や技術がなくても、エステサロンを開業できます。
しかし、次に紹介するポイントに関しては、注意が必要です。
国家資格はいらないが開業届出は必要
エステサロンを開業するために取得しなければいけない資格はありませんが、オープン時には税務署に「開業届」を提出する必要があります。
開業届を提出すると、確定申告の際に青色申告が可能になりますし、銀行口座の開設や店舗の契約時に開業届の控えを求められるケースもあるようです。
開業届は最寄りの税務署に持参、あるいは郵送で簡単に手続きできます。e-Taxを利用すればオンライン上でも申請できるので、忘れずに手続きを済ませましょう。
メニューによっては資格が必要になるケースもある
通常のエステメニューに加え、次のようなメニューを提供する場合は、資格が必要になります。
・シェービング→理容師
・まつ毛エクステ→美容師
・マッサージ→あん摩マッサージ指圧師
シェービングはブライダルエステの店舗などで取り扱う場合が多いですよね。まつ毛エクステもとても身近なので、資格が不要と思ってしまいがち。エステサロンで取り扱いたいと考えている場合は注意するようにしましょう。また、HP上やメニュー表に「マッサージ」と記載するにもあん摩マッサージ指圧師の資格が必要です。
上記の3つの例は資格に加えて、店舗の場所や設備を知らせるための「美容所登録」や「施術所開設届」を保健所に提出する必要もあるため、注意しましょう。
【国内】信頼性アップ!エステティシャンの民間資格
エステティシャンの国家資格はありませんが、日本ではいくつもの民間資格を取得できます。民間資格を通して知識を習得すれば技術向上にも繋がりますし、お客様に安心感を与えられるメリットもあります。
国内の団体が認定する資格、海外の団体が認定する資格がありますが、まずは国内の民間資格2つから見ていきましょう。
認定エステティシャン制度(日本エステティック協会)
はじめにご紹介する「認定エステティシャン制度」は、10万人以上のエステティシャンを排出した日本エステティック協会が認定する資格制度です。
4種類の資格がありますが、基本となる「AJESTHE認定エステティシャン」は下記の条件を満たす会員に与えられます。
<資格取得条件>
(1)エステティシャンセンター試験に合格
(2)協会認定校での300時間コースまたは1000時間以上コースの修了、または実務経験1年以上
(1)・(2)の両方を満たす必要がありますが、実務経験があれば学校に通わなくても取得可能です。取得するとディプロマと資格バッジが交付され、年会費18,000円を支払うことで、会員継続ができます。
上位資格として、「認定上級エステティシャン」や「認定トータルエステティックアドバイザー」などがあります。
認定エステティシャン制度(日本エステティック協会)の詳細はこちら
AEA認定資格 (日本エステティック業協会)
もうひとつの国内資格は、日本エステティック業協会が認定する「AEA認定エステティシャン」です。
<資格取得条件>
(1)エステティシャンセンター試験に合格
(2) AEA認定校でカリキュラム時間数300h相当履修(通学または通信)、または実務経験1年以上
本資格も(1)・(2)の両方を満たし、実技と筆記試験*で取得可能です。取得すると、ディプロマと顔写真の入った認定カードが交付されます。取得後は5年ごとに8,250円を支払うことで、更新が可能ですので、「AJESTHE認定エステティシャン」よりコスト面では負担が少ないといえます。
上位資格には「AEA上級認定エステティシャン」や「AEA認定インターナショナルエステティシャン」などがあります。
【国際】信頼性アップ!エステティシャンの民間資格
世界水準の技術や知識を習得できる海外の民間資格は「よりサロンに箔をつけたい」「ゆくゆくは海外でもエステサロンを開業したい」と考える方におすすめです。
この章では3つの国際資格をご紹介します。
CIDESCOディプロマ(CIDESCO-NIPPON)
スイスに本部を置くCIDESCOが制定するディプロマは、特に名の通っている国際資格です。基本となる「Beauty Therapy Diploma」の他にも、アロマセラピーに特化した「Aroma Therapy Diploma」や、スパに特化した「Spa Therapy Diploma」などがあります。
取得条件は下記のいずれかを満たさなければならず、国内資格より厳しいですが、その分施術の質の高さをアピールできるでしょう。
スイスに本部を置くCIDESCOが制定するディプロマは、特に名の通っている国際資格です。基本となる「Beauty Therapy Diploma」の他にも、アロマセラピーに特化した「Aroma Therapy Diploma」や、スパに特化した「Spa Therapy Diploma」などがあります。
取得条件は下記のいずれかを満たさなければならず、国内資格より厳しいですが、その分施術の質の高さをアピールできるでしょう。
<資格取得条件>
(1)CIDESCO国際認定校で1200時間以上カリキュラムを修了、CIDESCO国際試験に合格、その後2年以内に600時間の実務経験
(2)実務経験3年以上、CIDESCOポストグラジュエイト国際試験に合格
取得するとディプロマとバッジが交付される上に、CIDESCOディプロマを所有するセラピストが経営・管理しているサロンは、CIDESCO-NIPPON会員サロンとして証明書やステッカーが発行され、Webサイト上にバナーの掲載ができるようになります。
CIDESCOディプロマ(CIDESCO-NIPPON)の詳細はこちら
ビューティセラピスト(ITEC)
1947年に設立されたITECはイギリスの文部省・労働省が認定する国際ライセンスの諮問機関です。アロマセラピーやリンパドレナージュ、スポーツマッサージやなど数多くのコースがあり、様々な国際資格を付与しています。
世界20カ国以上に教育機関があり、知名度や信頼性が高いため、海外での活躍を目指すサロンオーナーの方は挑戦してみるのもいいかもしれません。
解剖生理学に関する深い理解が求められることが特徴で、ITECの認定校で規定のカリキュラムを修了後、試験に合格することで取得できます。
INFA国際ライセンス(INFA)
エステティック教育国際機関である国際エステティック連盟(INFA)は世界唯一のエステティック教育専門国際組織で、「INFA国際パスポート」の認定を行っています。
エステティック発祥の地といわれるベルギーに本部を置くINFAは、まさにエステ業界をけん引するリーダーともいえる団体で、ライセンスを取得すれば世界各国でかつ安くしやすくなるでしょう。
INFA SCHOOLで既定のカリキュラムを修了後、修了試験・国際試験の両方に合格する必要があります。国際試験を85点以上で合格すると、「ゴールドマスター」が与えられ、さらに優秀な場合は「ゴールドメダル」が授与されます。合格すると、エステティックパスポートが交付され、INFA本部に「資格番号」が世界連番で登録されます。
独学での開業が不安なら講習会への参加がおすすめ
エステサロンの開業には資格は必要ないとわかっていても、完全に独学ではサービスを提供するのが不安な方も多いですよね。
国内・海外に分けて民間資格を紹介してきましたが、これらの資格を取得するには、実務経験や講習が必要な場合が多くあります。開業に向けてすぐにでも資格を取得したいと考える方には、ハードルが高く感じてしまうこともあります。
そんな方におすすめなのが、化粧品・エステ機器メーカーやエステ協会などが行っているセミナーです。常に新しい技術や機器が生まれている美容業界では、知識や技術のアップデートが欠かせません。メーカーやエステ協会が提供する最新の情報を手に入れ、他のサロンオーナーとの情報交換なども可能です。
ビーウェイブのセミナーはディプロマ(資格)取得もできる!
業務用美容商材を取り扱うビーウェイブでは、経験豊富なスタッフによるエステ講習会が随時開催されており、サロン開業に必要な知識や新しい技術の習得が目指せます。
無償で受けられるので、導入を検討しているエステ機器なども気軽に試せます。そのうえ、復習講習会では定期的な技術の見直しもサポート。少人数制で専属のインストラクターに直接質問することができ、エステ機器や化粧品への理解がより深まります。
受講後にはディプロマがつくブランド講習会もあるので、店舗に飾ることもできます。サロンに箔をつけたい方にとてもおすすめです。
まとめ
エステサロン開業のために、資格は必ずしも必要ではありませんが、資格やディプロマを取得するとお客様の安心感やスタッフの自信につながることもあります。
エステティックの民間資格には国内国外問わずありますが、著名な資格には下記のようなものがあります。
・認定エステティシャン制度(日本エステティック協会)
・AEA認定資格(日本エステティック業協会)
・CIDESCOディプロマ(CIDESCO-NIPPON)
・ビューティセラピスト(ITEC)
・INFA国際ライセンス(INFA)
国内・国際の民間資格はハードルが高いと感じる場合は、まずはエステ機器メーカーなどが行う講習会やセミナーに参加してみてください。情報交換や知識を深めるきっかけになるはずです。